富水の家リノベーション

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徳田英和設計事務所 徳田です。

先月後半に投稿できなかったので連続投稿です。

今回は、昨年末に完成した「富水の家リノベーション」を安川千秋さんに撮っていただいた写真が届きましたのでご紹介したいと思います。

 

写真:安川千秋

築33年、延べ床面積36坪の木造住宅をローコストでリノベーションしました。
外装は、屋根と窓には手を入れず、外壁塗り替えと、窓の一部にインナーサッシュを追加。

 

玄関ポーチは雨どいをタニタ・スタンダードとクサリ樋のensuiを使用している。

玄関扉はいつもの米松縁甲板張り。レバーハンドル、丁番は堀商店。

1階内装は水回りを含めて全面改装。床は電気式床暖房を設置し、床材はナラ複合フローリングを使用。壁は厚塗りのしっくい塗り。天井はいつものラワンベニヤ目透貼。

1階のリビングは、南側隣家が間近にせまり庭がないので、窓から少し引いたところにあえて壁をつくって開口をあけ、インナーテラスを設けました。

 
 

インナーテラスの仕上げは外装と同じ表現にすることで、あたかも庭があるように近隣とのほどよい距離感をつくり、リビングに落ち着きをもたらすことを期待しました。

 

キッチンは造作家具によるオーダーメイドのキッチン。奥はパントリー。

 

洗面所は床はクッションフロア張り、壁はビニールクロス張り、天井はラワンベニヤ目透貼。

お風呂はユニットバスであるが、照明はユニットバス付属のものは使用せず、いつもの器具をいつもの高さに設置することで、私のデザインに馴染ませている。

 

所在地:神奈川県小田原市
構造・規模:木造 2階建
竣工年月:2016年12月
敷地面積:157.43m2(47.62坪)
建築面積:61.27m2(18.53坪)
延床面積:120.89m2(36.57坪)

設計:徳田英和設計事務所
施工:デライトフル

 

 

改修前の写真:徳田英和

 
 
 

 

 

 

徳田英和
hidekazu.tokuda@gmail.com
徳田英和設計事務所
171-0031東京都豊島区目白3-8-6吉村ギャラリー2F
TEL 03-3954-6161
toku’s LIFE GOES ON

 

読んで楽しい家づくりの なるほどディテール。(島田貴史・徳田英和共著 オーム社)発売中!!

建築散歩

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こんにちは、徳田英和設計事務所 徳田です。

 

今月のブログのお題は「趣味」ということですが、私は特に趣味がなくて何を書いたらいいのか困ってしまいますね。

あえて言うなら建築が趣味で、趣味を仕事にしているという感じでしょうか…。

 

先回の記事では出張のついでに「たねや」を見学した話を書きましたが、もっぱら出かけていった先々で、周辺の建築を見に行く「建築散歩」が趣味と言えなくもありません。

 

先日は茨城県笠間市に出張した際に、伊東豊雄さん設計の「笠間の家」に立ち寄ってきました。

伊東豊雄さんは、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞も受賞された世界的な建築家です。私も学生時代に大きな影響を受けました。

 

「笠間の家」は伊東豊雄さんの若い頃の作品です。もともと陶芸家の個人住宅でしたが、現在はカフェ兼ギャラリーになっていてだれでも見学することができます。

http://www.city.kasama.lg.jp/page/page005149.html

 

 

 

 

 

 

 

 

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ぶらぶら歩く

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趣味 DIYや手芸、洋裁をやりたいと常日頃思っているのですが、いまだに重い腰が持ち上がらず、趣味と言えることはあまりないのですが強いて言えば、いろいろな場所をぶらぶら歩くことでしょうか。
前々回書いた奥琵琶湖の菅浦もそうですが、行ったことのない、いろいろな場所を歩きたいと思っています。逆に定番の散歩コースといえば、我が家のお墓参りです。

うちのお墓は台東区橋場にあり、有名な方も眠っていらっしゃいます。

お寺を出て車道をわたり、土手を登るとこんな風景が広がります。

空が広ーく、清々します。3月のお彼岸に行くと桜を楽しめることもあります。
浅草駅までのんびり歩き、最後にここに寄るまでが定番コース。

昔からお墓参りの後はここ、途中改装して綺麗になりましたが、たたずまいはかわらず・・・わたしにとって懐かしい浅草の風景です。

頭空っぽが気持ちいいです。

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市川さんは鑑賞だけでなく
描くのも上手ですもんね!
立派な趣味です。

私のは趣味ともいえない程度のレベルですが、
たまにトライアスロンの大会に出ています。

大会と言っても素人の集まりなので
中には早い選手もいますが、
私は自分なりのタイム目標を立てて、
参加する感じで楽しんでいます。

事務所で図面を描いていると、
行き詰る時もあります。
そんな時に練習ついでに公園を走ったり、
プールに泳ぎに行ったり、多摩川沿いを自転車で走ったり・・・。
頭の中も空っぽになり、
気分転換に最適です!

トライアスロンではないですが、
この秋にはつくばマラソンに出場予定です。
25年前にも走った大会。
昔の自分に勝てるかな(笑)。

​​​​​​北斎のクロッキー

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​本ブログの今月前半のお題は「趣味」。

趣味の王道ではありますが絵画鑑賞をときどき楽しんでまして、先日のすみだ北斎美術館にお邪魔したときの話です。常設展示に「北斎漫画」が展示されてまして初めて実物を拝見しました。

北斎漫画とは人、動物、植物、文化風俗、風景など様々な世の中の要素を描いた北斎のスケッチ集でして、その中に西洋絵画で言うところのクロッキーがありました。私がクロッキーをする理由は骨格や筋肉を意識してモノの本質を捉える練習でして、デッサン力をつけるという言い方をしたりします。

北斎の人物スケッチ(下の写真)を見ると骨格、筋肉の描写が正確なので高いレベルのデッサン力があることが分かります。

ところが、別のクロッキー(下の写真)では具体的なモチーフを一旦単純な図形に置き換えてグラフィカルな2次元に解釈することを説明しているように見えます。このようなアプローチのクロッキーは見たことがなかったので驚きました。

北斎が西洋絵画的なデッサン力を習得しているにも関わらず、なぜ敢えて本質を無視した平面的な捉え方をする手法をとるのでしょうか。その理由は分かりません。

明治以前、西洋絵画が入ってくる前の日本の絵画は建物の遠近やパースが整合していない平面的なのが特徴と言われます。つまりデッサン力が低い絵という意味です。

今回、北斎のクロッキーを見ての推測ですが、当時の絵師達は実は西洋的なデッサン力がなかったのではなく、敢えて本質を消して平面的な表現をしてしたのではないかと。浮世絵でみられる独特な平面構成的表現を選んだ理由は何なのか。

これはロマンですね。今後調べたいと思います。常設展の最後に超リアルな蝋人形が突然現れますのご注意。以上趣味の話でした。