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ゆるがないもの

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ツバキハウス 椿です。
いつのまにかゴールデンウィークが始まっていました。
わたしは一足早く4月18・19の2日間、「ゆるがないデザインを学ぶ~パッシブデザインを継承する~」というイベントに参加してきました。
城丸さんも前々回のあいらばブログ「八ヶ岳高原音楽堂」
徳田さんもご自身のブログ「ゆるがないデザインを学ぶ ~パッシブデザインを継承する~」
で書いていらっしゃいますので、詳しくはお二人のブログをぜひご覧ください。
6人の建築家の設計された住宅を見学させていただき、最後に八ヶ岳高原音楽堂でパネルディスカッションを行ったのですが、どの建物も自然と調和し、何にも似ていない独自性を感じました。
確かにゆるがないもの・・・がありました。

貧乏性の私は、18日は茅野駅にお昼に集合ということで、午前中に行かれる茅野駅近くのおもしろそうなところはないかな?とさがしたところ、ありました。
山下清の「放浪美術館」
数年前に山下清の「日本ぶらりぶらり」という本を読みました。

自分も昔放浪の旅に出たいな〜などと考えていたことが思い出され、所々にある挿絵を見て、ぜひ本物の山下清の絵が見たいと思っていました。
茅野駅から歩くと30分くらい。川のそばにあり、桜はこれから満開になるところでした。

小品、大作、マジックペン画、ちぎり絵、かなりな展示数で、見応えがありました。建物は、というと・・・・・素朴ですが、もしかすると現代的な美術館で見るより、こういった素朴な空間で見る方が合っているのかもしれません。

美術館の方が山下清や絵について、エピソードなどをお話してくれて、生前「人の真似はしない」と言っていたそうです。

設計事務所に勤めている頃は、どうやって所長の設計を実現するかを考えていましたが、自分で独立して設計事務所をやるということは、人の真似ではない自分の独自性、ゆるがないものを持たなければならない、また施主の建物である以上その独自性がひとりよがりではいけない・・・・
なーんてことを再認識した密度の濃い2日間でありました。

月見台のある家

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徳田英和設計事務所・徳田です。こんにちは。
今回は昨年10月に竣工した「月見台のある家」を紹介したいと思います。

スモモ・ブドウ畑に囲まれたのどかな敷地に佇む素直な切妻屋根の平屋の住宅です。
住まい手はお茶と着物の着付けの先生で、茶道教室のための茶室を備えています。

単純な外形に対して、内部空間は部屋ごとに変化をつけました。
低いフラットな天井の茶室のブロック、おおらかな弧を描いた天井の居間・食堂・台所のブロック、片流れの斜め天井の寝室のブロック。

中廊下にはトップライトを設け、寝室扉上部の欄間障子から風が抜けるよう工夫しました。
徳田英和
hidekazu.tokuda@gmail.com
徳田英和設計事務所
171-0031東京都豊島区目白3-8-6吉村ギャラリー2F
TEL 03-3954-6161 / FAX 03-3565-6079
http://tokuslifegoeson.blogspot.com/

カヅノキハウス 新緑につつまれて・・・。

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しまだ設計室の島田です。
今日は久しぶりに雨ですね。
私の自宅件アトリエ、カヅノキハウスは新緑につつまれてきました。
モッコウバラ、カツラ、エゴノキが生き生きしています。
カヅノキハウスに引っ越してきてから、
家の中にいても、季節を強く感じるようになりました。



最近の家づくりでは、
年間を通して家の中の環境を一定にする方向へ
向かっているように感じます。
もちろん少ないエネルギーで快適に過ごせることは大事です。
断熱や気密はもちろんしっかりと考えなければならない課題です。
ただその性能面だけで家の良しあしを判断してしまうのは
ちょっと寂しいですね。
エネルギー効率を考えると、窓が小さく閉鎖的な方向へ
向かいがちです。
でも窓は家の中と外をつなぐところ。
家の中って日々そんなに変化しませんが、
外の世界は植物が新緑や花がきれいだったり、
風が吹いたり、子どもたちが走り回っていたり・・・
常にいろいろ変化しています。
その変化の気配を、家の中にいても感じられるのは
窓があるからで、窓は性能のことだけでなく、
外の世界をどういう加減で家の中に取り込もうか・・・
という視点で考えるのが良いと思っています。



いろんな気配を感じつつ、今日も図面をかいています・・・。
しまだ設計室 HP 
http://kazunoki.com/

白熱電球は生存可能!

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市川の投稿です。
先日、大学時代の後輩が事務所に訪ねてくれました。建築学科の後輩でありサークルの後輩でもある彼は照明空間のデザイナーをしています。器具のデザインではなく、照明計画が専門で、店舗、オフィス、住宅など用途は問わず計画しているそうです。

久しぶりの再会だったし、後輩が訪ねてくれることもない私は嬉しくなって昼食をおごったりして先輩面してみました。といっても安いラーメンでした、後輩君ごめんなさい。そんな状況で照明業界のことや、計画のノウハウなどなどいろいろな話ができました。

その話のひとつを紹介したいと思います。
照明器具には白熱球、蛍光灯、LEDなどの電球の種類がありますが、昨今の省エネ志向やコスト、取替え頻度などを理由に白熱球は絶滅危惧種になってLEDが主流になりつつあります。

でもやっぱり白熱球の持つ演色性(色の再現性)や目への優しさは捨てがたい魅力であります。同じ色温度に設定されているLEDと白熱球で比べると、照らされたお料理の美味しく見える度合いは全く違いますよね。LEDは蛍光灯のように認識できない速さて点滅しているので目は疲れるそうです。

「やっぱり白熱球はなくなっちゃうのかな?」という私の問いに意外な答えが。「そんなことはありません。うまく使えば劇的に寿命が延びますよ。」

どういうことかといいますと、白熱球の照明器具に調光器を取り付けて常に80パーセントぐらいの出力で使い続けると寿命が十数倍になり数年は切れないそうです。食卓のペンダントに100W球を設定してちょっとだけ絞って使うなど。高い演色性が必要なリビングや食卓だけに限って白熱球を設定すればそんなに電気代もかからない、という説明をすれば住まい手さんには納得してもらえるとの話でした。

なるほど、なんとなくヒカリがみえました。まだまだ白熱球は生存可能かもしれません。今のうち100円ショップの白熱球を買いじめするしかないかな。

まちの通りで、パーティーしようよ!

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西尾です。
今日は、先月の終わりに自分のブログにアップした記事を編集して紹介しようと思います。
IKEA立川 が4月10日OPENしました…みなさん、もう行かれましたか?
わたしはほとぼりが冷めたころ。。。(ずっと先?(^^;)行ってみたいなと思っています。
OPENしてからは、流れなくなってしまいましたがOPEN前、TVでよく流れていたCMがとってもすてきでした!

程よい距離の保たれた住宅街の通りに、各家から持ち寄られた椅子やテーブル…明るいテーブルクロスをかけたらそこは一気にパーティー会場に!お料理を並べ…さぁみんなで乾杯♪   
そして、 さぁ、家が楽しくなるぞ。 と最後に。
そんな映像を見ているだけでわくわくしてきます。
通りにパーティー会場を作ってしまうのだから、まちの住民みんなが参加しないとできませんよね、
こんな演出ができるまち、こんなコミュニティが育めるまち…なんてすてきなんだろうって。
あいらぼのメンバーでつくった「まち」も、こんなまちになってくれたらいいな…と わくわくしてしまいます。

母の日に、芍薬の花を贈りませんか?

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こんにちは、ツバキハウス 椿です。
去年もこのブログで芍薬について書きましたが
芍薬園でアルバイト?
今年も芍薬の季節になりました。
大谷芍薬園さんの母屋の改修をやらせていただいて以来、毎年収穫期にほんのちょこっとお手伝いをしていますが、今年は広報支援をしようかと思い立ちました。


お母さんへ ありがとうの気持ちをこめて芍薬をーー
芍薬の季節になりました。
5月半ば頃まで、朝摘みの芍薬を全国発送いたします。白、紅、ピンク濃淡、華やかな八重、楚々として気品のある一重。色や種類の多さは30種類以上、独自の品種を持つ当園ならでは。茎が太くて瑞々しく、大きな花を咲かせます。
ピンポン球大のつぼみから、数日かけてひとひら、ひとひら、と花を咲かせていく経過はドラマティック。温室栽培の花とはちがい、初夏だけ楽しめる露地の花。期間限定の旬の芍薬をお楽しみください。
(以上大谷芍薬園 HPのコピペです。花の絵をクリッククリック♪)
4月15日から予約受付開始です!
ホームページの「最新情報」では、普通はなかなか見ることのできない、芍薬畑の今の様子が見られます。
改修した大谷家の玄関に飾られた芍薬です。

ひとつの色で統一するのも素敵ですね。
花瓶はこの家で育った大谷佳子さんの作品。佳子さんは、一つ一つ手彫りした耐火石膏の型で制作するガラス鋳造技法(キルンキャスト)を用い大判ガラス、照明器具、香水瓶、花器、うつわなどさまざまなガラス表現に挑戦しています。
芍薬販売のお知らせが届くと、もう一年たったんだ・・・と思いますが、またしばらく芍薬に囲まれて過ごせる日々を思うと、とても楽しみでもあります。

村起こし?

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こんにちは。スモールスペースの平間です。
桜の花も散り始め、春も本番、これからは暖かい日が続きそうですね。
写真は私の地元(埼玉県富士見市)、事務所のすぐ近くにできたフレンチレストラン「3552食堂」です。
東武東上線の鶴瀬駅が最寄の駅なのですが、お店というと全国チェーン展開している居酒屋さんやファミレスが多く、わざわざ行きたいと思う店はなかなか無かったのです。。が、このレストランが去年の年末にオープンしていたことを最近知りました。
とても食材に拘っていて、地元の無農薬・減農薬野菜などを中心としたメニュー。この辺りは畑が多く、よい野菜が採れることを知ったオーナーシェフの方が、それならばすぐ近くにレストランをということで、この地で開業してくださったそうです。素適な店というだけでなくしっかりした考えをもった方の店ができたこともうれしいし、地元のがんばっている農業家と繋がってくれたこともうれしい。。
これまで「鶴瀬駅」というのは「降りたことがない駅」代表のような感じでしたが3552食堂には県外からいらっしゃるお客さまも多いようです。
前のお店からのファンの方もいらっしゃるようで、やはり信念をもって真面目に取り組んでいるからなのでしょうね。
素材の話など話も含めて、家づくりにも通づるものがあります。。

そしてこの3552食堂とイベントなどをよく一緒にされているお花屋さんも鶴瀬に引っ張ってきてくれました。こちらは先月オープンしました。お花のアレンジのレッスンとランチ、のようなコラボイベントを時々されているようです。
こんな風にして地元の農業とレストランとお花屋さんと。。。とどんどんこれからも連鎖が続いていくのではと、とても期待でいっぱいの今日この頃です。
もしこちら方面にいらっしゃることがありましたら、是非鶴瀬駅で下車してみてください。。。マクロビ系のメニューが中心ですが、お肉料理もあってしっかり食べたい方も大丈夫です。

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稲口町の家

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徳田英和設計事務所・徳田です。こんにちは。
今回は昨年12月に竣工した「稲口町の家」を紹介したいと思います。

稲口町の家(愛知県春日井市)
設計:徳田英和設計事務所
施工:和工務店
写真:そあスタジオ
「ごはんを食べ終わったら床に寝転んでテレビを観られるような、そんなくつろげる家にしてほしい」というクライアントの要望から「稲口町の家」の設計は始まりました。
名古屋にほど近い郊外、畑が点在するようなのんびりとした場所ですが、準防火地域であり、間口が狭く南北に長いうなぎの寝床のような敷地に、2台分の駐車場を確保したうえで、4人家族のための34坪の家と小さな庭をつくるという厳しい条件でした。

1階の広間はキッチン一体型の掘りごたつ式ダイニングテーブルを中心にワンルームの茶の間空間を提案しました。
床に座ったときちょうどよい高さに感じるよう低めの天井にしていますが、窓やドアを天井いっぱいまで高くし低さを感じさせないよう配慮しています。むしろそのことでデッキテラスを通して庭までが広間であるかのように広がりを感じるよう意図しました。

また空気集熱式床暖房を採用して寒くない程度の床温度まで底上げするとともに、床材としてやわらかいパイン材無垢フローリングを選びました。手触り足触りのいい、表面の木目を立体的に浮き立たせた浮造り(うづくり)のものを使用しています。壁・天井はドイツしっくい塗りなので、ソーラーの熱がなんとなく蓄熱して部屋全体に温もりを感じます。

キッチン側の床は階段3段下げ食事を作る奥様がダイニングの子供たちと視線が合うようにしています。開放的なキッチンは雑多なものが気になるので、隣接してパントリーを設けました。パントリーはソーラーの範囲外でこの家唯一の寒い場所です。ソーラーの家の欠点は家の隅々まで暖かいこと、こういう場所を作っておけば、野菜など収納しておけるので冷蔵庫は大型である必要がなくなるのです。

この家は空気集熱式ソーラーによる床暖房とお湯採りのほかに、太陽光発電、高性能な断熱気密、高効率照明・空調機器を装備しゼロエネルギー住宅として採択され補助金を受けていますが、設備だけに頼るのではなく建築的な工夫が大切だと考えています。パントリーもそのひとつですが、広間の天井高さが一般の家より20センチ低いので暖冷房エネルギーがそれだけで約1割少なくなります。また窓も天井いっぱいにしているので直接入る太陽光の熱(ダイレクトゲイン)も大きい。
そんな工夫をひとつひとつ積み重ねた結果、果たして「床に寝転んでテレビを観られるようなくつろげる家」になっただろうか。
徳田英和
hidekazu.tokuda@gmail.com
徳田英和設計事務所
171-0031東京都豊島区目白3-8-6吉村ギャラリー2F
TEL 03-3954-6161 / FAX 03-3565-6079
http://tokuslifegoeson.blogspot.com/

味のある家たち

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みなさんこんにちは。
しまだ設計室の島田です。
お花見には行きましたか?
こういう仕事をしている人はたいがいそうかもしれませんが、
私は住宅街を歩くのが好きです。
「面白い家はないかな・・・」とキョロキョロしながら歩くのですが、
これは面白いと思う家に出会うと、わくわくします。
先日もとある目的地に向かって、
あえてバスにも乗らず、30分住宅街を歩いていると、
出会ってしまいました、素敵な家たちに!



「ううむ。これは味がある・・・。たまらん。」と一人うなってしまいました。
(えっ、そうでもないですか?)
確かにきれいで美しい佇まい・・・という感じではありませんが、
なんとも愛嬌があって暮らしのにじみ出し具合(?)がいいです。
私なりに解説すると、
まず家と家の間に柵がないのがいいですね。
もちろん、道路との境界にも塀はありません。
玄関にはしっかり庇があって、
その横には自転車を置いたり、洗濯物を干せる屋根つきのスペース。
まちに対して切り妻屋根の妻面が連続します。
市川さん、西尾さん、平間さん。
この感じ、われわれが計画した松山のプロジェクトに似てませんか?



松山のプロジェクトは写真で紹介した家たちほど昭和な感じではないですが、
計画の骨格はにてますねー。

松山で勉強会を開催

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市川の投稿です。
先週の土曜日、愛媛県松山市で勉強会が開催されました。進行中のまちなみプロジェクトに関連する勉強会でその講師として参加したわけです。全2時間の前半は迎川さん(木造ドミノ研究会事務局長)が担当し、後半1時間私が話しました。

「メルティタウン久枝」計画の魅力の説明と、まちづくりやいえづくりを通じて松井建設のファンを増やすことが目的で、20人弱の方々にお越しいただきました。
全5回シリーズの初回ということで私自身手探りな部分もあったのですがなんとか言いたいことお伝えできたかと思っています。
少子化等で受注件数が減少傾向のなかハウスメーカーとの差別化が必要で、地域工務店さんができることをテーマにまちなみプロジェクトがスタートしました。モデルハウスが完成し、そこでの考え方をみなさんに知ってもらうというわけです。
まだまだ道半ばですが、今後が本当に楽しみです。