松山で勉強会を開催

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市川の投稿です。
先週の土曜日、愛媛県松山市で勉強会が開催されました。進行中のまちなみプロジェクトに関連する勉強会でその講師として参加したわけです。全2時間の前半は迎川さん(木造ドミノ研究会事務局長)が担当し、後半1時間私が話しました。

「メルティタウン久枝」計画の魅力の説明と、まちづくりやいえづくりを通じて松井建設のファンを増やすことが目的で、20人弱の方々にお越しいただきました。
全5回シリーズの初回ということで私自身手探りな部分もあったのですがなんとか言いたいことお伝えできたかと思っています。
少子化等で受注件数が減少傾向のなかハウスメーカーとの差別化が必要で、地域工務店さんができることをテーマにまちなみプロジェクトがスタートしました。モデルハウスが完成し、そこでの考え方をみなさんに知ってもらうというわけです。
まだまだ道半ばですが、今後が本当に楽しみです。

「色」をつかう

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市川です。私はときどき絵を描きます。
技術力がないせいかとりあえずいろんな色を重ねていくのでまとまりがない絵になりがちです。人物を書く際も青をベースにその上にオレンジをのせる、という具合です。

一方、住宅の設計をしていると色を使うことが少ないように思います。無垢の木材をつかったり、シックイを使ったり、気が付くと、茶色と白ばかり。キッチンのタイルの色を決める打合せでも議論を重ねたあげく「飽きがこない白にしましょう」ということになってしまうことが多いです。
確かに自然素材のままの色が本能的に一番落ち着くことは間違いないのですが、その木だって、樹だったときは花を咲かせて色を使っていたはず(?)と考えれば、もう少し住環境に色を使ってもいいのかなと思っています。
というわけで階段の縦格子にちょっとだけ色ガラスを嵌めてみました。松山にありますモデルルームです。

まち歩きのご報告。

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こんにちは。市川の投稿です。
先日行われた暮らしの学校「建築的まち歩き」ご報告です。

天気に恵まれ晴天でぽかぽか陽気のなかまち歩きができました。
東村山をぶらぶら歩きながら
きれいな土蔵を見つけたり、
川沿いの並木で撮影したり、
変な装飾の建物を批評したり、
歴史的建造物を見学したり、
ハヤトウリのお漬物をいただいたり、
地元産のうどんをいただいたり、
短い時間でしたが東村山らしさを堪能できたと思います。
ただ、その「東村山らしさ」ですが積極的に残そうと思わなければどんどん消えていくような気がします。行政も生垣や樹木に補助金を出して保存しようとしてますが限界はあるでしょう。一見あまり特色がないようなそのまちでも必ず歴史や文化があってそれを少しでも意識することで「らしさ」を残すことにつながるように思います。今回の企画は本当に微力でありましたが市民レベルで何ができるかを少しでも考える機会になればいいなと思っています。
ご参加いただいた皆様、ご協力いただいた関係者の皆様、本当にありがとうございました。宣伝方法など私自身、反省することがありますが、とても素敵で楽しい時間になりました。
以下、ワンシーン集。
映画にでてきそうな大きな樹と生垣。

大善院の参道。角の豆腐屋さんがめだかをたくさん飼っています。かわいかったな。

天気がよくてよかったです。

ハヤトウリのお漬物に舌鼓(しょうゆ、みりん、酢を同割合で味付け)。保育園「空飛ぶ三輪車」でお世話になりました。緊急のハヤトウリ狩をさせていただいて実をたくさんいただきました。保育園の先生方ありがとうござます!

北山公園で休憩。駅前で買い込んだ、名物「だいじょうぶだ饅頭」で燃料補給。

北山公園の高台からパチリ。

雑木林でマイナスイオンを浴びました。

最後は地元産小麦のうどんや野菜天をいただけば疲れも吹き飛びます。
野口製麺所のマスター、ありがとうございました。大好評でしたよ。

暮らしの学校 建築的まち歩き

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皆さま、こんにちは。市川の投稿です。
先日、まち歩き企画の最終確認のため東村山を歩きまわりました。
それが本当に楽しかった。
歩いてみたら企画当日には回りきれない箇所も出てきてしまうのが残念。
あらためて企画の趣旨は説明しますと、
普通の住宅地に見える東村山ですが、よく見てみると・・・
・きれいな土蔵がいっぱい残っているぞ。
・手入れされた生垣があちこちにあるぞ。
・変わった建物があるな。
・おいしい手打ちうどん屋さんが多いぞ。
・3本も川があるのに田んぼがほとんどない!
などなど。
新宿や池袋から一時間圏内でありながら畑、農家、雑木林が多く残る興味深い東村山。

ただ、ちょっと気になるのが、あまり特色のないどこにでもありそうな住宅が多くなりつつあって折角の東村山の雰囲気が薄れていきそうに思うのです。その薄れつつある東村山らしさを見つけようというのが企画の趣旨です。
東村山の歴史探索ツアーは専門家にお任せするとして、建築的な目線から建物の外観や外構、その周辺環境を見ながらゆったりとした気分でカメラ片手に歩こうと思っています。
さて、今回の最終視察の報告です。
案内人であります、徳田さん、西尾さん、私の3人に午前中から歩いてみました。いろいろ寄り道しつつ、脇道にそれては変な色に塗装された住宅を見て笑ったり、仕事のようで仕事でないこの時間を楽しんでしまいました。
大善院には、溶岩で大きな山を造って仏像を数十体建ています。
そのデザインセンスに脱帽です。

次に向かったのが「空飛ぶ三輪車」という素敵な名前の保育園です。突然お邪魔したにも関わらず、本当に親切していただきました。手作りのパーゴラにはハヤトウリがぶら下がり、山で拾ったどんぐりやつるでオブジェやかごを手作りされてました。小さな田んぼもあったり、自家製ひょうたんで照明器具を作ったり、時間を忘れて見学させていただきました。
今回の企画で見つけたいことのヒントがこの保育園にあるような気がました。当日は外観だけの見学になります。お土産までいただき、保育園の皆様、本当にありがとうございました。

保育園ですっかり感動しましたらお腹がすきまして、小島屋さんと野口製麺さんのうどん屋さんをはしごしました。元来うどん好きの私は大満足。西尾さんは若干呆れ顔。

満腹になり充電完了。八国山でたくさんのマイナスイオンを浴びながら雑木林を抜け松が丘の住宅地を見学。著名な建築家の作品などあまり見られないデザインの住宅が並ぶ高級住宅地を3人で批評しながら歩きました。西尾さんのご自宅に到着。きれいな庭を見ながら今日の反省会です。ビールまでご馳走になりました。
(八国山→松が丘→西尾さん宅、は残念ながら企画の行程に入ってません。)

そんなこんなの一日でした。まち歩き企画もこんな感じでゆったりとした気持ちのいい時間にできればいいかなと思っています。是非ご参加下さい。

暮らしの学校 第3回あいらぼ企画
建築的まち歩き

カメラ片手にゆったり歩く
ふしぎなまち東村山を再発見!
平成25年11月16日(土)
工程:
・相羽建設本社集合 →アクセス
・10:00スタート(9:30受付)
・14:00ごろ解散
参加費:1,000円/人
定員:10名
持ち物:デジタルカメラ
案内人:市川淳 市川設計
    西尾春美 にしお設計室
    徳田英和 徳田英和設計事務所
注意点:
・雨天中止とします。
・歩きやすい服装で。
・お飲み物をご持参ください。
・昼食をご用意いたします。
   
申込・問い合わせ:相羽建設株式会社 0120-145-333
mail@aibaeco.co.jp

家(いえ)と家(ケ)

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市川の投稿です。
この夏、数年前に亡くなった祖父の家が解体されました。特に高級な材料で造ってあるわけではなかったのですがまだまだ住める家でした。結局使う側の都合で築50年ぐらいで寿命を迎えることになります。経済力や生活環境など理由はさまざまですがその家を維持することはできませんした。

ふと思ったのが「家」という単語です。
音読みで「カ」「ケ」でなんとなくソフト的で、英語でfamily。
訓読みでは「いえ」「や」となりハード的なるようで、同House。
familyとhouseを日本では「家」というひとつの漢字で表されることがとても興味深いことかと思います。
その家の長男が跡継ぎになってその家に住み同じことを子供に託す、それが繰り返されて「いえ」と「ケ」が守られるという、ソフトとハードが一体になって継承されていた慣習が、近年崩れてしまって祖父の家のような結果になってしまうようです。
長期優良住宅を造りましょうと言われて、百年二百年住める家を造ってもそれは二代三代住み続けるわけではないとすればそれは何のための「丈夫なハード」なのでしょうか。建物自体に資産価値を持たせ売買することのみが目的であるならば少々さびしい気がします。
少々愚痴っぽい文章になってしまいまして、ごめんなさい。祖父からすれば私は孫ですが、孫と言ってもアラフォー。祖父の家のを守れなかった責任はないとは言えないと自分は、わずかな罪滅ぼしに家具や照明器具などをもらって来ました。大事に使い続けようと思いますが、今の私の住まいは骨董品店の倉庫のようになっています。
そんな夏でした。

「わざわざ」のよさ

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市川の投稿です。
ときどきコーヒーをいただきます。
椅子に座って長時間パソコンに向かっていると疲れてきますし、イライラすることもあります。なにかの締め切りが迫ってくると、時間に追われてなおさらあたまの中がぐちゃぐちゃになります。
そんなときにあえてコーヒーをいれることにしています。それもわざわざコーヒーメーカーを使わずに(そもそも当事務所にはありませんが)、手動でドリップします。
さっぱりとした味が好きなので、豆は少々荒めに挽きます。ゆっくりと時間をかけて「の」の字を書くように豆の上にお湯を注ぐと、香ばしい香りが漂ってきて、気持ちを落ち着かせてくれます。
なんとなく、その「わざわざ」が好きなのかもしれません。
スケッチに色をつけるため色鉛筆を使いますが、機械は使わずカッターで削ります。削りながら、どんな絵に仕上げようとか、こんな色をつけようとか考えます。削りかすからのわずかな木の香りが好きだったりします。
単純に私の頭の回転が遅く効率の悪いことをしているだけかもしれませんが、「わざわざ」が生活を豊かにしていると思って生活しています。

パステル 紙 約38cm×20cm

温泉について

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こんにちは。市川の投稿です。
今日は、昨夜まで降っていた雨が上がって気持ちのよい朝になりました。そんな中、あっと言う間にブログの順番が回ってきて焦って文章を考えています。
この前とある温泉地に行ってきたことでも書きます。
都内から車で3時間、群馬県吾妻郡中之条町にある四万温泉です。特に温泉に執着があるわけではないのですが「積善館」という江戸時代創業の老舗旅館を目当てに足を運んだわけです。

到着してひと通り散策して、ひとっ風呂。そのあと旅館企画の歴史ツアーなるものに参加しました。
ガイド役の社長曰く、この四万温泉は日本で数カ所しかない飲泉できる温泉でクセのない泉質だが効能はバッチリ。温泉というと今の私たちには楽しい旅行で行くところだが、医学が発達していない時代は、各地からわざわざ何日もかけて徒歩で向かい、長期滞在しながら病気を治す、言わば病院に近い役割だった、と力説していました。炊事洗濯はセルフで、七輪や調味料をシェアしながらの共同生活だったようです。
そう聞くと何と無くありがたさの感じ方が変わって、想いにふけりながら湯に浸かったり、あがったあとも肌のスベスベ具合が違っているように思ってみたり。木造なので廊下を歩くとギシギシ鳴るし、隣りの部屋の話し声も良く(?)聞こえます。それも全て納得してしまいます。
建築的な評論は他の記述に任せますが、江戸時代から残るビップルーム、それはつまりお侍さんが泊まる部屋ですが、天井が妙に高い。それは刀を振っても届かない高さだそうです。すごいモジュールです。それにしても旅館で刀を振るビップなお侍でどんな人なのだろう。「料理がまずい!」と板さんを斬り付けるのでしょうか。次回社長に聞いてみましょう。
普段長湯はしない私ですが、滞在中ほとんど湯に浸かってました。とても楽しい時間になりました。是非行ってみてください。

ハジメマシテ、市川です。私の好きな建築

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ハジメマシテ。
あいらぼに参加させていただいている市川と申します。建築設計を生業とし、清瀬機駅前に暖簾を下げております。お近く通られ際にはお茶飲みにいらっしゃって下さい。
今後ともよろしくお願いします。
さて、今回は自己紹介がてら私の好きな建築を紹介したいと思います。
豊橋にある川合健二さんの自邸です(写真:市川撮影)。設計はご本人ですが建築設計がご専門ではなく科学者です。設備設計者として丹下健三さん設計の建物の設備設計をされた方でもあります。詳しくは「川合健二マニュアル」というこの建築などを紹介した本が出てますのでご覧下さい。その方が設計された自邸がスゴイんです。

15年前に伺いました。
その建物の外皮は、コルゲートパイプという下水管で使うような折り曲げ鉄板でできた大口径のパイプでできていて、パイプの小口にはハニカム構造の鉄板の壁で塞ぎ、基礎は無く、砂利を盛って家が転がらないようにしてあります。
内部はというと、壁仕上げはしておらず、水平の床は貼ってありますが、間取りはどうなっているかよく分かりません。各部屋には大量の学術書がうず高く積まれ、空調などの配管が複雑に配され、ボイラーやよくわからい機械が乱雑に置かれています。すでに健二さんは亡くなっていますが奥様がご健在で、「これでもだいぶ片付けたのよ」とおっしゃってました。伺った時は梅雨まえの気持ちのいい季節だったのですが室内は蒸し暑く、快適な空間とは言い難い環境でした。
川合健二さんにとって住宅とはボイラーと変わらず「装置」でしかなく、彼独特の「科学者目線」の経済性が優先されています。例えば外皮に使ったコルゲートパイプなどの鉄部の量は、同じ規模の鉄筋コンクリート造で使う鉄筋と同じ量になるそうで、コンクリート分が無駄との理論です。また、建物の総重量は大型ヘリコプターで運べる量に抑えているそうです。私には意味不明です。
建築の概念を根本から覆し、科学的、数学的な目線でできた住宅という名の装置・・・。
私自身とても好きな建築ではありますが、自分が住みたいと思わないし、提供しようとも思いません。ただ、建築や住宅を考えるときに一般的に考える快適性とは全く対局にある建築を知ることができたことはとても意味があったと思うのです。
あれから15年、あの住宅はどうなっているのでしょう。
長文失礼。
こんな私ですが今後ともよろしくお願いします。