山のトイレ事情

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西尾です。 
みなさん、夏休みはいかがお過ごしでしたか?
海や山へお出かけになった方もたくさんおられることでしょう。
そんなこともあり、今日は皆さんのお宅に必ず1つ以上はある・・・山でのトイレのお話です。
普段無意識に我々が使用しているトイレですが…自然環境に囲まれた山では深刻な事情を抱えています。
2009年9月12日の記事 を 編集して投稿します。
※ あ…食事をしながらこの記事を読もうとされている方!
  できれば食後をオススメします(^^;
私がまだ登山を始めた頃の山のトイレ事情は悲惨なものでした。
山小屋にトイレはあるものの 当然トイレットペーパーはなかったし、入る前に呼吸を止めてさっと済ませて出てしまいたいようなトイレばかり、、、
つい、だったら人影のない外でのトイレのほうがどれだけ快適か…と思ってしまうのです。
しかし!私たちが土壌へ流した し尿…それが環境破壊を加速させてしまう…。
わかっているんですけれど、、、
最近は百名山のブームもあってか各地の山のトイレが整備されて来ているなぁと思います。
トイレットペーパーはもちろん常備、お掃除も行き届いています。
国や地方団体からの予算も昔に比べれば多くおりているのかもしれません。
それでもやはり し尿を運びおろす人のことを思うとちょっと後ろめたい思いが、、、
2007年に登った早池峰では「携帯トイレ」を持参してくださいとの呼びかけがされていて、登山口や山頂でも携帯トイレを販売していました。早池峰の環境破壊も深刻で、土壌にしみこんだ し尿で生態系が変わってしまっていると言います。
われわれは、登山口でトイレを済ませ下山までトイレはしないと決め登り始めました。
やはり「携帯トイレを使う…の図」を想像してしまい抵抗があったのです。
登山中、水分補給も控えめに 下山間近にトイレに行きたくなり、下山すると速攻で案内所のトイレに駆け込んだりと やはりあまりいいことではなかったように思います。
屋久島の世界遺産センターのサイトに携帯トイレの使い方が載っていました。
読んでみると、携帯トイレも最近では車の渋滞中の緊急トイレ用としてもHCなどで出回ったりしており、 割と手軽に使えそうで これだったら「安心」を持つと言う意味でも携帯トイレを持参すればよかったなぁとおもったのでした。

そして山などで注目されているのが「バイオトイレ」なるもの。
2008年に登った月山 仏生池小屋で入ったトイレがまさにそれでした。

用を済ませたあと脇にあるスイッチを押すと便器の下にある微生物のいるオガクズが内蔵のスクリューで撹拌され糞尿を分解してくれます。
臭いは全くしません。
トイレットペーパーのみ一緒に捨て、分解することが出来ます。
ペーパーホルダーの上にはトイレットペーパーに含ませて便座を除菌できるクリーナーまで付いていて、至れり尽くせり。

扉に貼ってあった
「バイオトイレ」の説明。
さらに詳しくはこちら
因みにこちらの商品はこれ
正和電工㈱さんの
「バイオラックス」

バイオトイレは大規模な工事が必要だと言います。…ということは建設費用も半端じゃないと言うことで、、、
これだけ整ったトイレの使用料に¥100払うのは当然のことと私は感じたのですが…。
私なりにに考えてみたのですが、
「山には何一つ残して帰らない」ということが登山をする上で一番良いことと思うので 携帯トイレがもっと理解され広がってゆくことがベストだと思います。
ただ月山のように普段登山はしないけれど、信仰 参拝のため訪れる人などが多い山ではなかなかそれはうまく浸透して行かないように思ったのも事実です。
その点でバイオトイレはスグレモノだと思います。
ただ実際にコストや場所によって工事の難易度など制約があるので広がってゆくのにはもう少し時間がかかりそうな気はします。
ここで一句
「持ちましょう、エコで安心、携帯トイレ」
お粗末。

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