月後半はフリーテーマということで、先日、金沢に行ったときのお話しをします。
いろいろ見学しましたが、谷口吉生さん設計の鈴木大拙館を拝見しての感想です。鈴木大拙さんという宗教学者の記念館で、ライブラリーのほか瞑想するための空間があり、造作のディティールが無く厳粛と緊張が空間を支配した建築です。
中でも驚いたのは目地の計画でして、約600mmを基準にした目地がプランのすべてを支配していて、床タイル、池底のタイル、天井、池の周りのRC塀の目地が完全に揃っていました。600の1.5倍、2倍、3倍のピッチで寸法が決まっているようでした。
そのタイルの目地に合わせて、わざわざ建具の敷居の石にまでV目地を彫っていました。執念すら感じます。
設計初期から目地計画が検討され、かなりの量の施工図を描き、完全にコントロールされた現場監理がなせる業で、結果、この努力が緊張感のある空間を可能にしたのだと思います。
勉強になりました。。。
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